言語学習は加速する
- 蒼太 丸山
- 2024年11月13日
- 読了時間: 3分
僕は、言語学習は加速する、学習すればするほど学習効率はよくなっていくと考えています。今回は、言語学習は加速するとはどういうことか、具体的に説明します。
ある言語の理解は別の言語の理解に貢献する
ある言語の学習は他の言語の学習とリンクしているため、片方をすでに理解していれば、もう片方の理解はかなり容易になります。トリリンガル、クワッドリンガル以降の方であれば「あ~、なんとなくわかる」と同意していただけると思います。
わかりやすい例でいえば単語で、祖先が同じ言語であれば結果的に単語の形がなんとなく似てきます。また、祖先が同じではない場合でも単語が似ている場合があり、英語とフランス語などがこれに該当します。英語にはフランス語から来た「借用語」がたくさんあり、そのためフランス語由来の英単語を知っていれば、フランス語の単語の学習にその知識を役立てることができます。たとえば、川は英語で river, フランス語で rivière です。また、英語の utilize はフランス語の utiliser から来ています。
そして、文法の裏に潜む感覚が言語同士で似ていることがあります。たとえば、タイ語の SVO の感覚は英語の SVO の感覚とかなり似ていますから、英語をつかえる人はタイ語の文の作り方を抵抗なく受け入れられると思います。たとえば、「私はスマホを 1 台持っています」という文の場合、英語は "I have 1 smartphone."、タイ語は "ผมมีสมาร์ทโฟน 1 เครื่อง" になりますが、両者の語順、感覚はかなり似ていることがわかります。
さらに、別の言語を学んで、もともと習得していた言語の理解がさらに深まる場合もあります。たとえば、英語の定冠詞は the ひとつしかありませんが、定冠詞が複数ある言語もあります。たとえば、der, die, das はドイツ語の定冠詞で、名詞の種類(男性、女性、中性)に応じて使い分けます。他の言語を学び、複数の定冠詞がある言語もあるという事実を知れば、「英語の定冠詞はたまたま the だけなんだな」というようなメタ視点で英語の定冠詞に対する理解をさらに深めることができます。
発音には「フルコンプ」がある
語彙や文法だけではなく、発音学習も加速します。まず、地球上の誰もが同じ口、舌、顎、喉をもっているため、発音の習得で民族格差は発生しません。そして、人間が出せる分節音、超分節音は有限であるため、原理的には、さまざまな言語の発音を習得していくと、そのうち、人間が習得可能な分節音と超分節音のフルコンプに到達します。
フルコンプの恩恵は大きく、これを達成することで、地球上のあらゆる人が発する言語音の特徴を理解できるようになります(意味の理解は別)。事実、日テレのテレビ番組の世界の果てまでイッテQ! で紹介されていた「なんでも聞き取れる民族」の話す言語であるコイサン諸語では、50を超える吸着音と140を超える音素が採用されているといいます。






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